施設管理の現場に、行ってみた!【前編】
今回の「行ってみた」は、ちょっと違う。長期にわたる取材をもとに書き上げたもの。タイトルは「施設管理の現場に」となっているが、正確には、総合職新人が研修した現場(の一部)に「行ってみた」リポートである。
およそ1年前の2018年4月、ドーミーインでは初めての取り組みが行われた。総合職として採用した新入社員が、研修先として6つの事業所の施設管理に配属されたのだ。
施設管理???
当時はドーミーイン内でも施設管理という言葉は定着していなかったように思う。当然、新入社員たちも「???」ちょうど社内でアルバイトをしていたひとりは先輩に聞いた。「施設管理ってどんな仕事ですか?」答えは「わからない」。
ある人はネットで検索したが出てこなかったので、ホテルの施設点検とかスタッフ管理とかなんだろう、と勝手に想像したと言う。それが…。
「清掃と聞いて愕然としました。なんで、私が…!?と思いました。」
2018年度入社総合職1年目研修にて
新入社員たちはみんな、同じような思いを一度はした。「学生時代の友人に自分の仕事内容を言えなかった」と当時を振り返る人もいる。
途方に暮れていたのは、新入社員たちだけではなかった。彼ら彼女らを研修先として受け入れる事業所も同じだった。なにせ、受け入れる側も「初」の試み。
それまでアウトソーシングに頼っていた清掃を、一部の事業所で「直営清掃」としてスタート。社員を配置し、パートさんたちもドーミーインが自ら雇用し始めたばかりだった。
新入社員を受け入れる事業所では、エリア担当や総支配人、支配人などが膝をつき合わせ、どんな研修を行えば良いのか、考えていたと言う。
<礒さん(関東エリア総支配人)>
礒さん(関東エリア総支配人)は当時をこう振り返る。
「首都圏で研修することになった3人にどんな仕事をイメージしてるか聞いたら、“お客様に提供する商品をキレイに清掃すること”という答えが返ってきたんです。やっぱり、清掃のイメージが強いんですよね。そこで、施設管理の定義をしっかり伝えようと思いました。」
本部には「ドーミーインの一番の商品=サービスは客室」という考えがある。そして、施設管理の定義は「施設を通じてお客様の安全・安心・清潔を守ること」。それを受けて、礒さんはこう伝えたと言う。
「ドーミーインは大浴場も朝食も評判だけど、客室の印象が悪ければ、すべてがダメだと思われてしまう。それだけ、客室は大事。施設管理の仕事は、清掃だけでなく、シフト管理や消耗品の発注などを含む、客室に関する業務全般。清掃の技を磨くことは大切だけど、それ以上に変化を察知する気遣い、想像力が必要なんだよ、と伝えました。」
お客様の表情や仕草から、何をしてほしいのか察するのは、ホテルで働く者として欠かせない資質。施設管理だからと言って、本質は変わらない。水谷さん(当時・秋葉原支配人、現・浜松支配人)は、施設管理を経験したことが、その後に大きく役立っていると言う。
<水谷さん(GC浜松支配人)>
「私も清掃は初めてだったので、実務からしっかり学びました。新人やパートさんと一緒に客室に入って清掃したり、改善点はないか話し合ったり。実務ができるようになると、違う視点で業務全般を考えられるようになるんですよ。」
新入社員たちはそんな中、自ら課題を見つけてはその対策を講じるようになっていった。そのいくつかを紹介しよう。
・外国人スタッフの当日欠勤をなくすため、ひとりひとりとコミュニケーションを密にして頼りにしていることを伝え、モチベーションアップを図った。
・誰にでもわかるように、専門用語をなくして写真や図解を使った作業マニュアルやポスターを作った。
・その日の清掃室数からリネン数を自動的に割り出して発注する仕組みを作った。
・清掃アメニティの在庫管理を可視化し、発注基準を明確にした。
・分業制を導入し、1室あたりの清掃スピードをアップさせた。
・フロントとの連携を図り、万が一の人員不足にも対応できるようにした。
新入社員たちが半年の研修期間に成長していくとともに、事業所内にはさまざまな効果も現れてきた。
それについては【後編】で。*所属や肩書きは2019年3月現在のものです。
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施設管理、といってもピンと来ないDOMINISTAもいるかもしれませんね。ドーミーインでは、一部のホテルで客室清掃をはじめとしたホテルのクオリティ維持管理を社員が直接担当しています。
リニューアルオープンした中途採用サイトには、現役施設管理マネージャーのインタビューが!清掃パートから中途採用で社員になった竹上あずささんのお話、ぜひチェックしてみてください。
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