2018 11/13

朝ごはんフェス、ファイナル進出をかけた戦いに「行ってみた」！【後編】

宿泊施設の朝ごはん日本一を決める「楽天トラベル　朝ごはんフェスティバル」。各都道府県で1位になり、ファイナル進出をかけたセカンドステージに挑んだＰ下関と野乃富山。

【前編】に続き、10月23日・24日、東京・二子玉川。戦いの火ぶたが切って落とされた。2棟の奮闘ぶりに迫るべく「行ってみた」！
ふく飯看板
「フグではなく、ふく。福をもたらすおいしさです」P下関のプレゼンは総支配人・大野さんの言葉から始まった。

2日目・第2グループの審査員は、小さな子供連れの若いお母さんや年配の女性が目に付く。同じ第2グループに入ったメニューには、お粥や茶漬けなどのごはんものも見られる。グループごとに審査員が入れ替わり、同じグループのメニューの中から1つだけが勝ち抜くため、気になるところだ。審査員がメニューをピックアップして回るキッチンカーの前では、調理スタッフや応援スタッフが最後のプレゼン。ドーミーいんこも愛嬌を振りまいた。

人気者のドーミーいんこ
<何度も写真撮影に応じるドーミーいんこ。応援スタッフの矢部さんは、人混みでいんこが転ばないようにずっと手をつないであげていました・笑＞
しかし…。
惜しくも、ファイナルステージ進出ならず。長野県代表、泡の湯さんの温泉粥にその座を譲る格好となった。

朝ごはんフェス表彰
<無念の表情を見せる大野総支配人(左から4人目)>
落ち込んでいるヒマはなかった。野乃富山が第3グループに出場するため、すぐ準備に取り掛かる必要があった。キッチンカーも第2グループの時とは変わるため、片づけてから移動しなければならない。

「残念だったね！よく頑張ったよ！温泉粥が選ばれるとは意外だったね！年配の方が多かったからかな？」そんな声をかわしながら、テキパキと片付け～移動～準備に取り掛かった。

試食会場裏の調理場で炊きあげた白海老ご飯がキッチンカーに届き、盛り付けがスタート。
実は、キッチンカーでの作業にも規定があり、審査員がトレーをもって回る前に、盛り付けた105食をすべてキッチンカー前のテーブルに置かなければならない。審査員が来てからキッチンカーから提供するのは規定違反。減点の対象になる。

我らが調理スタッフはそんな規定も何のその。所定の時間にはキッチリ並べ終え、笑顔で審査員を迎える態勢を整えていた。

<富山湾の宝石、白海老をプレゼンでアピールする丸目支配人>
試食会場でプレゼンの壇上にあがったのは、野乃富山の支配人、丸目さん。

「白海老は水揚げされた時には透明でキラキラしていることから、富山湾の宝石と言われています」
ご当地ならではの食材であることをアピールした。

第3ステージの他施設のメニューには、お寿司、ひつまぶし、ハンバーガー、オムライス、カレーうどんなどが顔を揃えた。審査員には3～40代の男性も多く見られる。主食対決だな！そう思っていたのだが…。

朝ごはん一覧
<いちばん奥「D」が野乃富山の白海老ご飯>
勝ち抜いたのは、香川県代表、オリビアン小豆島さんのガレット。う～ん…。

今回は残念ながら2棟ともファイナル進出を逃したわけだが、僕はちょっと感動していた。初めての朝ごはんフェスセカンドステージ。初めての会場。初めての会場裏調理場。初めてのキッチンカー。何もかもが初めてづくし。

おまけに、狭いキッチンカー内。キッチンカーごとに微妙に違う設備と配置。時間に制限のあるスケジュール。次々と来る審査員。周囲を取り巻く人の輪。そんな中で調理スタッフのみんなは見事な連携を見せていた。
キッチンカー内部
キッチンカーには最大入れても3人。1人が何かの用で外に出ると、ほかの1人がさっとその人の持ち場に入り、作業に取り掛かる。誰かが何かを探している素振りを見せれば、口で指示される前にそれを手渡す。ぶつかったり、行き場を失って右往左往することもない。ぼぉ～っとしている人もいない。自分の作業に集中していても、周囲の動きに気を配ることを忘れていない。

そんなこと、当たり前でしょ。いつもやってることだから。そう言われるかも知れない。でも、それは世間では当たり前のことだろうか。

僕は他のキッチンカーの様子も気になったので、あちこち様子を見て回っていた。1人ですべてを行っているところ、あれはどこだ？とばかりに探し回っているところ、怒号が飛び交うところもあった。

それが、ドーミーインの2棟にはまったくなかった。
キッチンカー外から
だからだ。僕が、若い人たちは知らないであろうスポ根マンガの「俺はいま猛烈に感動している！」という台詞に似た気持ちになったのは。